75年前に 真珠湾を攻撃し、太平洋戦争を起こした 日本の 内閣総理大臣が、当時、その場にいた お年を召された 退役軍人の方 と、抱擁し合い・・ 「謝る必要はない・・」・・ と 言われる・・・
ここで・・ 問題は・・ 本来であれば 謝っては ほしい気持ちもあるんだと 思うのだが・・
アメリカ人 って、こういう気質があるのだな という事である・・ 過去は 水に流そう・・ これからの事を 考えて やって行こうじゃないか・・・ と・・・
苦しんできた 老人の方が 未来の子供たちの事を 考える。
本当に 複雑な 話だとも 思うのである。
広島・長崎 と 真珠湾攻撃を 対等に考えられるのか? だとか・・ なぜ、「謝罪しないんだ?」 だとか?
真珠湾攻撃 そのものは、民間人を 一切 攻撃していない・・ だとか? 日本は、戦争する以外 道が無いように 汚い ABCD包囲網で 追い込まれたではないか?・・ とか・・
ものの考え方も 宗教も 文化も まったく違う ふたつの国が・・・ それぞれ 違う考えを持つ 大勢の国民 の間で
ひとまずは、「和解し合い」 未来を 目指す決意を固めた。
ところが、もう暫くしたら・・ 米国は 主導者が 変る。
果たして、次期大統領 トランプ氏 に・・ この 「心」 は、種として 植えつけられるのだろうか?・・(笑)
・・・トランプ氏・・(笑)
学生の頃、友達と 『戦場のメリークリスマス』 という映画を 見に行ったことがある。
女性が 一人も登場しない・・・ 鬱陶しい 映画だった
戦争という ある特殊な 状況の中で 育っていく 気持ちの交流を描いた作品だった。
限られた生活空間に 男だけ っていうのも また、異様な世界であり・・・ つまり 愛っていうのも 同性愛 だったりする のである。
それこそ、国の考え方の違いも あれば、宗教や・・ 道徳・・ 様々な隔たりが それぞれの 登場人物にある。
その中で ヨノイ大尉( 坂本龍一 )という 厳格な 若い 日本人将校 が、セリアズ 英国少佐 (デヴィッド・ボウイ)という ひじょうに 美形な 捕虜に 恋心を抱いてゆく。
で、日本人武人である ヨノイ大尉 にしてみれば、そんなことが あっては、許されない ワケであって、剣道の稽古を 必死にやって 雑念を払おうと 七転八倒していた。
ところが、この セリアズ という美男子は、死を 全く 恐れないどころか・・ 自らを 傷つけよう 傷つけよう・・ と する節がある・・・ その姿は、まるで、何かを悟った 武人のようであり・・
・・・で、なぜ、そういう行い を セリアズ は、するのか? と いうと・・・
セリアズ は 学生時代、ちょっとした 障害を持った弟が 同じ学校に入ってきたことがあって
彼は、最上級生で成績もよく寮長だったし、身内は完璧であってほしかったので 障害のある弟と兄弟というのが、内心、嫌だったようで・・
弟が 虐められても・・ かばって やらなかった過去があり・・・ そのために 弟は、傷つけられてしまった 事が心の重荷になり・・ 戦争が始まると それに飛びつき、罰を自分に科し 重荷をおろそうとしていたのであるが・・
そうした 立ち振る舞いが、日本武士道を尊び、2・26事件に 参加できず 死に遅れたという 劣等感を持つ ヨノイ大尉にしてみれば・・ たまらなく魅力的に魅え・・・
敵国兵士の捕虜という関係・・ また、タブーとされる 同性愛への 道徳的な 自制心との板挟みに遭い、 心の中で もがき苦しんでいくのだが・・・
ある日、ヨノイ大尉が、捕虜を斬り捨てようとしたとき・・ その事件は 起こった! セリアズ が それを 止めるんだけど・・・
これ、わかりにくい人は、もし、あなた が、男性であれば、セリアズの事を 大好きな 魅力的な女性に置き換えて・・・
女性の方は、好きになっては いけないけれど、好きになってしまった 魅力的な男性として セリアズ を 見てみてください。
これ・・ 三島由紀夫 が 観たら・・ なんて 言うだろうね・・・??????
三島由紀夫が・・・・・
僕は、未熟で コレ の意味は よく、解らないけれども・・・
もしかしたら セリアズ は、ヨノイ大尉 の イビツな愛 を受け入れて・・・ (あるいは、自分も恋愛感情を持っていて?・・)
障害を持った 弟さん の 心は、救えなかったけれども・・ ヨノイ大尉 の 心は 救ってあげようと思って 何もかも捨てて 禁断の愛に 応えてあげたのかも知れないな・・ って気がするのである。
戦争や収容所という 異常な環境、厳格な道徳の呪縛 という極限状態の中で、この 愛 が、結ばれるのは、不可能だから・・・
心の中で 相思相愛? を 実現させてあげたのではないだろうか?
苦しんで 生きないように 心の中に・・ 残した? いや・・ 残してあげて・・? 死んでいったのでは ないだろうか
それで、なぜ、今日、この 「戦場のメリークリスマス」 の話をするかというと
当時、真珠湾で 日本の攻撃にあった 退役軍人の 老人の言う 「謝る必要はない・・」 という一言は・・・
私達が考えるような 軽い・・ 理屈だけの 言葉ではないのかもしれないな・・ と思うのである。
それは、この 映画の中でも、様々な 出来事や事件・・ 摩擦や 心の葛藤を超えて お互いに 理解が生まれ 友情や 恋愛感情?(笑) が、育っていったように・・・
日本と アメリカの間にも この 75年間 という 長い時間、お互いに交流して 議論し合い 助け合ったりして
はじめは、憎しみ合っていたものの 徐々に 徐々に お互いが 少しづつ 理解し合って よき パートナーになっていった という莫大な蓄積の 賜物 なのではないだろうか?
もちろん 沖縄の問題など、まだまだ、両者が 思わず、口を つぐんでしまう 多くの問題は 残されているのだが・・
かつては、憎しみ合い 殺し合い いがみ合っていた 両国が、和解し・・
未来を見つめて 歩み始める事は 可能だ・・ という事を おじいさん は、世界に向かって 語っているのではないだろうか?
何とも言えない 話だな・・・ と、想うのである・・
人は 変ることができるとはいえ・・・ それにしても なんという 大きな犠牲 と 時間の長さ だろうか・・・?(泣)