2010.09.30 Thursday
第9地区
JUGEMテーマ:映画
風邪で ぐったり している。
仕事は、早めに切り上げ、暖かくして DVDでも ゆったりと見ようと思ったのだが・・・・・
借りてきたのが、 『第9地区』 。 具合も悪い時に もっとも 見てはならない映画だったようだ。
でも逆にいえば 自分の今の境遇 そのまんま という感じの映画で、特に主人公のヴィカスが 具合悪そうにのた打ち回っているシーンなんかは、 風邪で身体がダルくて 節々が痛い状態でみると バーチャルリアリズムっぽくて 作品の中にのめり込んでしまいそうだ。
しかし、この映画、後で考えてみると おもしろかったような気もする。
『アバター』 と よく比較されるのだけれど、 アバターが3Dで、迫力を強調したのに対し、こちらは、前半のストーリーの進め方なんかは、最近流行りの ドキュメンタリータッチで、臨場感を伝えてくる。
どちらも共通していえることは、エイリアンと人類の 協調性の難しさで・・・ やはり 利権問題で人間の場合、目の色が変わってしまう。 という悲しい性が どうしてもあるようだ。
甲殻類に似たエイリアン難民達を 「エビ」 と呼び 人類は軽蔑し、もてあまし 第10地区と呼ばれるゲットーに強制退去させるのだが・・・
エイリアン達をゴミとして始末しようとする兵器開発企業のMNU(マルチ・ナショナル・ユナイテッド)や エイリアン達の大好物である キャットフードで、ハイテクな武器を手に入れようとするソマリア人達。
主人公を一見、愛してくれているように見えた家族や友人達・・・
様々な人達の 利害関係や欲望 の渦に巻き込まれながら 追い詰められていくのである。
この作品の おもしろい ところは、主人公のヴィカスが、格好いいワケでもなく 強い精神力を持っているわけでもない点。
その辺にいる 口のうまい 調子のいいサラリーマンっぽい彼が、 友達のエイリアンを守って 変なロボットに乗って 勇敢に戦い抜く・・・・ あの勇気は何だ?
人間に戻してもらうのは、3年後という気の遠くなるような未来。
もう捕まって 実験材料にされ切り刻まれるだろうと 悟りながら
銃で撃たれまくられながらも 必死にエイリアン親子を脱出させようとするアクションは、痛々しくて 見ている我々は、完全に エイリアンと人類の感情移入を逆転させられる。
いい作品だったように思う。 アバターよりもいいという人も多いらしい。
最後のロボットが闘うシーンを含め 秋葉原の人達は、どちらがいいと言うか? とても関心がある。
この映画、もし『第9地区』ではなく、みなさんが作品タイトルを付けるとすれば、何と付けるだろうか?
retriever なら 『3年後の希望』 っていうのなんかいいと思うけど ・・・・
第六感だが、続編ができるのは、間違いないだろう。 次回作は、戦争か平和か? っぽい内容になるのではないだろうか?
その時は、さらに激しいシーンが、登場するだろう。